真木大堂は六郷満山本山本寺(もとやまほんじ)、馬城山(まきさん)伝乗寺(でんじょうじ)の堂宇の1つとして建立されたと伝えられています。伝乗寺はかつて六郷満山の「本山八ヵ寺」中でも最大の規模を誇り、満山の中心的寺院として隆盛を極めたといいます。しかし、その草創については確たる文献もなく、『幻の大寺』とされている寺院です。真木大堂に収められた9体の仏像はその名残と伝えられ、地元の人々の厚い信仰を集めてこの地で大切に保管されてきました。いずれも国の重要文化財に指定され、藤原時代の傑作です。
本尊は、東西南北に邪鬼を制する四天王を従えた阿弥陀如来坐像です。藤原時代の作で、その表情は慈愛に満ちています。白い水牛にまたがり、六面・六臂・六足を持ち大憤怒といわれる激しい怒りの表情をたたえた大威徳明王像。この像としては日本一の大きさで動物の木造彫刻としても大きく珍しいものです。ほかにも不動明王像は大火焔を背に立ち、コンガラ童子、セイタカ童子を脇に置くその姿は圧倒的な存在感を漂わせています。
また、この地域に散在していた石塔・石仏を損壊や紛失から守るためにこれらを一堂に集めた古代公園があります。この公園内には、かつて伝乗寺が田染盆地に36坊もの伽藍を擁して隆盛を誇っていた頃の名残が随所に散りばめられています。

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